1930年代における佐良浜漁民の南洋諸島出漁 安仁屋政昭 著 · 1985

ソロモン諸島と日本の関係を追う中で、偶然見つけた宮古島、伊良部、佐良浜の存在だ。

この佐良浜の漁師こそ日本復帰後の沖縄復興とソロモン諸島の独立を支えた存在だったのだ。

確かに以前、20年以上前だが、伊良部を訪ねた時

「ソロモン諸島に滞在していた漁師がソロモンの現地妻を漁船に乗せて連れて帰り、佐良浜の本妻が「よくうちのとうちゃんの面倒をみてくれた」と歓迎した」

という話を聞かされ、記憶に強く残っている。二重結婚と違法入国の可能性もありそうだが、おおらかな話である。

宮古島の離島の小さな漁村がインド太平洋をまたにかけ、国際政治を動かしてきたのである。

 

「1930年代における佐良浜漁民の南洋諸島出漁」 安仁屋政昭 著 · 1985

は、この佐良浜漁民の視点から戦前戦中の興味深い話が書かれている。